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■いと高き神のしもべたち/ダニエル書3:16~30

三人のユダヤ人捕虜の青年たちはバビロン帝国の王に向かって凛として言い放った。

「王よ、私達の仕える神は燃える炉の中からでも、王の手からも救い出してくださいます。

王よ。仮にそうでなくとも、私達はあなたとあなたの建てた金の像を拝むことはしません。」

ネブカデネザルの怒りは沸点に達し、彼は家来に向かって叫んでいた。

「炉の熱さを、いつもの何十倍にも増し加えよ。」

炎は唸りをあげて熱く燃え盛った。

シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴの三人は縛られたまま炉に投げ込まれた。

その際、彼等を炉に押し入れようとした者達数名は、その場で焼け死んだ、と聖書は語る。

だがそのとき、ネブカデネザル王は急いで立ち上がったかと思うと、余りの熱さに手で顔を覆いながら叫んだ。

「我々はたった今、三名の者を縛ったまま、炉に投げ込んだのではないか。」

「王様、その通りでございます。」家来が答える。

「だが、わしには四人が火の中を歩いているのが見えるぞ。しかも彼等は何の害も受けてない。

そればかりか、四人目の者は神々の子のようだ。」

この場面、どう説明されようと迷う場面であった。

だが、聖書は真剣に語っている。

有り得ないから、信じられないのか。

一瞬の誘惑に落ちるところだった。

聖書は神のことば、神の御目とご意志と御霊によって書かれたもの。

つまり、「それでも、あなたはわたしを信じるか?」という問いを読者に投げかけている。

聖書は人間の理性を求めてはいない。

神は人間に信仰というものを促しているのだ。

聖書は束の間の信仰など求めていない。

信仰とは、どんなことが起ころうと、主であるキリストを信じ続けることである。

それ以外のものを聖書は何ひとつ求めてはいない。

現実と聖書を天秤に掛けるようなことで信仰は成り立たないし、継続しない。

Ⅱテモテ3:16~17

『聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと矯正と義の訓練とのために有益です。

それは神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。』

そして家来たちには見えなかったのに、なぜ、王だけに四人が見えたのか。

それは、神が王だけ見させられた、からである。

新約聖書、「使徒の働き」でサウロという人がキリスト者迫害に燃え、追っ手を連れてダマスコに向かった際、突然にまばゆい光が天からサウロを照らし、声があった。

彼の目はふさがれ、倒れたサウロに声があった、「サウロ、サウロ、なぜあなたはわたしを迫害するのか。」

「主よ、あなたはどなたですか?」サウロの問いに答えが来た。

「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。」

サウロが見た光も聞いた声も、他の誰ひとりとして見ず聞かずだった。

サウロひとりだけの経験だった。

この時、サウロがキリストを信じていたわけではない。

バビロンの王と同様、強烈なクリスチャン迫害に燃えていただけだった。

王は炉に近づいて叫んだ。「シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴ、いと高き神のしもべ達、直ぐに出て来なさい。」

三人が出てきた。

見ると彼等の髪の毛も、手も足も何一つ燃えた気配も火傷も負っていなかった。

王は言った、「シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴの神。神は王の命令に背き、自分の身体を差し出しても、神に信頼し、自分達の神以外、拝むことをしなかったしもべ達を救われた。」

ネブカデネザルの言葉をよく読んでいただきたい。

彼は「いと高き神」を証ししているのだ。

王は言った、「それゆえ、私は命令する。諸民、諸国語の者のうち、シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴの神を侮る者は誰でも、その手足は切り離され、その家をゴミの山とする。このように救い出すことの出来る神は他にないからだ。」

昔、ユダヤ人の王は多数いた。

イスラエルの王達、北王国、南王国の王達、数えきれない王が輩出されたが、誰一人として、ネブカデネザルが発布した程の厳しい禁止令は出していない。

何故、異邦人のバビロンの王である彼がそれをしたのか?

それはたったひとつのこと、『ネブカデネザルは神を見たからだ』。

王である自分の命令さえも、三名のユダヤ人の神には何ひとつ通用しなかった。

それどころか、劫火の中から三人を救い出された神を体験したのである。

ダニエル書3:30節

「それから王はシャデラク、メシャク、アベデ・ネゴをバビロン州で栄えさせた。」

あれもこれも、ヤハウェという神、新約に於いてはイエス・キリストが為されたことだった。

人は無力、限界あるもの。

だが、人は信仰によってどれ程にでも強くされる。

それは全知全能の神、主が共におられるからだ。

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